ピンホールメガネ(出典:Amazon)

ピンホールメガネで視力回復はしない!

ピンホールメガネで視力が回復するということはありません。一時的にそう見える感じがするだけです。

ピンホールメガネ「ピンホール効果」

ピンホールメガネ の原理(出典:Amazon)

上のイラストの右側のように「小さな穴」から差し込んだ細い光が水晶体を通過する際、水晶体の中央のほんの一部分だけを通ります。そのため、水晶体の凸レンズによる強い屈折の影響を受けづらくなります。外部からの光が水晶体を通過する時、あまり光が屈折しないため焦点距離が伸びやすく簡単に網膜に映像が届き、遠くのものがよく見えるようになるという訳です。

ピンホール効果とは

文字通り小さく開けた穴を通して見る効果のことです。外から来る光はかなりの幅を持って目に入ります。もちろん近くを見る時の、物から来る光も幅を持っています。この幅を持った光を網膜に焦点を結ばせるには、目の中の水晶体レンズを厚く調節して、光をより強く曲げなくてはなりません。

ところが、老眼ではこの水晶体のもともとあった弾力が減ってくるために調節力が落ちます。このため網膜に焦点が結べなくなり見えないのです。

ピンホールメガネの原理

ピンホールでは小さな穴を通るため、光の束は細く狭くなります。ピンホールを通した光は、小さな狭い束です。小さな束では、光をあまり曲げなくても、狭い範囲の光であるために、網膜にそれなりにあう像を結ぶことができます。

小さな穴からのぞくと、老眼の方でも近くが見える現象は昔から知られています。もちろん暗くなるし、はっきりと分かるわけではありませんが、なんとか見えます。目を細めて近くのものを見ようとする時も、ピンホール効果を無意識に行っているのです。

他にも近視の方が目を細めて遠くを見ることがありますよね。これもピンホール効果です。光の束を細くすれば、老眼とは逆方向の光の曲げですが、あまり光を曲げないで済むので、近視でも遠くが少しは見えるのです。

ピンホールメガネは、何百年も前からあります

このピンホール効果を簡単に得る目的の、小さな穴を開けたメガネのような「ピンホールメガネ」があります。このアイデアは実は何百年も前からあり、新規なものではありません。小さな穴からのぞくことで細い光の束にするので、暗いし、よくは見えません。実用的というよりも、一種の眼科生理学の実験なのです。

ところが困ったことに、これをまるで老眼が治るなどと、眼科医もどきが錯覚商法に使ってもいます。はっきりと言いますが、「ピンホールメガネ」を使えば老眼でも近視でもぼんやりと少しは見えるでしょうが、実用的な見え方はしません。ましてや、老眼や近視が治ることなどありえません。

深作眼科院長 深作秀春著【目が良くなる32の方法】より

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